止まるはずじゃなかった歯車が、逆に回るとき
R: THE WHEEL OF FORTUNE(運命の輪・逆位置)
変わるはずだった。
動き出すと思っていた。
「今度こそ、うまくいく」――
そんな期待が、不意に足元からずれていく感覚。
この《運命の輪・逆位置》は、そうした「流れの逆転」や「タイミングのズレ」を象徴するカードです。
絵柄から見るこのカードの逆位置
運命の輪は本来、チャンスや幸運、変化を象徴するカードです。
けれど逆位置で出てきたとき、その回転は不自然に重く、歯車が噛み合わない印象を与えます。
ガーゴイルのような存在が不機嫌そうに輪の上に座り、
周囲のスフィンクスや動物たちも、それぞれが別の方向を見つめていて、調和を感じません。
ヒビ割れた輪――
それは「止まってしまった運命」や「見えづらくなった次の展開」を映し出しているようです。
紫運の読み:運命を、信じきれないときに
このカードの逆位置が出たとき、私はいつも思います。
「信じたいのに、信じきれないとき」
「動きたいのに、動けないとき」
この2つの“ズレ”が、どこかにあるのだと。
運命の輪は、本来、思いがけない幸運を連れてくるカードです。
でも逆位置になると、それが「タイミングのズレ」や「停滞」に変わってしまうのです。
▼ 自分の話をすると…
チャンスはあったはずなのに、手を伸ばせなかった。
流れが来ていたのに、あと一歩が踏み出せなかった。
……そんな経験、ありますよね。
というか、私がいちばん身に覚えがあります。
- 良い流れが来ているときほど「もっと大きな流れの前触れかも?」と勝手に待ってしまう
- 予告もなくコロッと来たチャンスは「チャンス?罠?」と考えているうちに逃す
- 結局、あとから「やっぱりあれだったんだ〜!」と後悔だけ増える
こういうタイミングの読み違いって、占いで見ておくとすごく助かります。
でも私は、自分を占うのが本当に苦手です。
感情が入ると読めなくなるし、思い込みも強くなりがちなんですよね。
だからこそ、自分のことほど占ってもらう側にまわることを大切にしています。
キーワードまとめ
正位置:
- 好転
- チャンス
- 幸運
- 運命的な出会い
- 状況の展開
逆位置:
- 停滞
- チャンスを逃す
- タイミングのズレ
- 賭けの失敗
- 空回りの運命
シーン別リーディング
💘 恋愛
- タイミングがすれ違っている
- 進展の兆しがつかみにくい
- いったん見直しのタイミング
💼 仕事
- 流れが止まっている
- 外的要因で進まない
- 焦らず準備に徹すること
🤝 人間関係
- 誤解が生じやすい
- 相手のリズムを観察する
- 自分主導で無理に進めない
今日のまとめ
運命の輪が逆に回るとき、
それは「このまま進んでもうまくいかないよ」というサインかもしれません。
でもそれは、“終わり”や“失敗”ではなくて、
「流れを待つための一時停止」なのです。
今こそ、心を整えながら次の転機に備えるとき。
止まっているようで、運命の輪はきっとまた動き出します。
次回予告
第11回:正義(JUSTICE)の逆位置
正しさの基準が揺れるとき、
あなたの中の“バランス感覚”が問われます。
執筆:晴風 紫運(しうん)
Instagram → https://www.instagram.com/harukazeshiun